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2006年04月20日

小児肥満症の診断基準

乳児期の肥満は必ずしも成人肥満に移行しないと考えられますが、
3歳児の肥満度は、20歳の肥満度と強く関連するとされています。

幼児期、学童期の肥満は若年期、成人肥満に移行する可能性が
高く、肥満対策は学童期以前から必要です。

小児肥満症の診断基準

5歳0ヶ月以降の肥満児で下記のいずれかを満たすもの
【1】」(ア)の項目を1つ以上有するもの
【2】肥満度が50%以上で(イ)の項目の1つ以上を有するもの
【3】肥満度が50%未満で(イ)の項目の2つ以上を有するもの

(ア)肥満治療が特に必要となる医学的問題
  ・高血圧
  ・2型糖尿病、耐糖能障害(HbA1c上昇)
  ・腹囲増加または臍部CTでの内臓脂肪蓄積
  ・睡眠時無呼吸症などほ肺喚起障害

(イ)肥満と関連の深い代謝障害など
  ・肝機能障害(ALTの異常値)
  ・高コレステロール血症
  ・高中性脂肪血症
  ・高インスリン血症
  ・低HDLコレステロール血症
  ・黒色表皮症
  ・高尿酸血症

肥満児とは18歳未満の小児で肥満度((体重−標準体重)/標準体重
×100)が20%以上、かつ有意に体脂肪が増加した状態です。

標準体重は文部科学省の示す性別年齢別身長別のものを用います。

小児メタボリックシンドローム診断基準

子供のメタボは、成人の肥満と同様、内臓脂肪蓄積から分泌される
種々のアディポサイトカインの増加や減少、高インスリン血しょう、
インスリン抵抗性を介して、高血圧、耐糖能異常、高脂血症などの
病態を生じます。

小児メタボリックシンドローム診断基準

内臓脂肪(腹腔内脂肪)蓄積
・臍部ウエスト周囲径 ≧80cm
上記に加え以下のうち 2項目以上
1.空腹時血糖 ≧100mg/dL
2.中性脂肪 ≧150mg/dL
かつ/または
HDLコレステロール <40mg/dL
3.収縮期血圧 ≧125mmHg
かつ/または
拡張期血圧 ≧70mmHg

小児肥満の対策

小児肥満の対策として

1.食事
  離乳食の段階から、まず果汁の与えすぎはやめましょう。
  薄味で天然だしを使用しましょう。
 
  食事は和食を中心とした一汁三菜が基本です。
  最近はカレー、スパゲティーなど一皿で食べられる単品料理、
  ファーストフードが好きな子どもが多いですが、これでは将来
  生活習慣病にまっしぐらに進む事になります。

小児肥満

  また間食、ジュースなど清涼飲料水は
  原則禁止にしましょう。

2.運動
  外遊びをさせましょう。
  テレビ、パソコン、ゲームの時間と肥満度は
  比例します。時間を制限しましょう。

  テレビCMでは子どもをターゲットにした
  食品のCMが少なくありません。

肥満児
  アメリカではスナック菓子の食べすぎによる
  子どもの肥満が問題視される中、消費者団体が
  大手食品会社K社などに子供向けのCMや
  おまけのおもちゃを取りやめるよう求めました。

  イギリスではすでに、テレビCMや自販機の設置を
  規制する行動計画を実施しています。

3・生活のリズム
  朝は早く起きて、朝食をきちんと食べ、排泄し
  夜は早く寝るというように規則正しい生活のリズムをつけましょう。

以上のことを子どもだけでなく、家族全員で取り組みましょう。

小児肥満の治療

乳児肥満(1歳以下)は成人肥満に移行する心配はほとんど
ありませんが、1歳以降の幼児期肥満は、学童期や思春期の
肥満にと移行し、やがては成人肥満になる確率が半数以上を占めます。

学童期肥満でも動脈硬化、高血圧の傾向がみられると同時に
糖尿病を発病する児童も増加しています。

まずは、過食や運動不足など生活習慣に気をつけましょう。
もし、3歳児検診等で肥満度40%を超える高度肥満と判定された場合は
小児肥満外来などでの治療が必要です。
肥満度が50%を超えるような重症な場合や合併症を併発している場合は
数ヶ月の入院治療が必要なこともあります。

2006年04月19日

間食の取り方

子どもの食に対しての一番の関心事といえば、おやつと言えるでしょう。
おやつ本来の役目は食事で取りきれなかった栄養を補うためのものです。
しかし、現実は嗜好を満たすものだったりします。

よほど激しい運動をしている場合以外は栄養過剰にならないよう
親が配慮しなければなりません。

子どものとっているおやつの調査ではジュース、チョコレート、スナック菓子、
時にはカップ麺やハンバーガーなど高エネルギーのものを時間や
量を決めずにとっているという結果があります。
このような食生活をしていれば肥満になってもしかたがないです。

親として気をつける事は、まずお菓子の買い置きをしない事、
時間を決めて、せがまれても与えないなどすることです。
幼児期から甘やかされて育つとストレスやいやな事があった時に
無意識のうちに食べる事で気持ちを落ち着かせるようになります。

子どもとよく話し合って、おやつの内容や量など決めましょう。

肥満児に与える影響

小児の肥満はこの30年間で約3倍に増加しています。

文部科学省の調査によると11・12歳の子どもの約10%以上、
10人に1人が以上が肥満であるということです。

小児の肥満はメタボリックシンドローム、いびきや睡眠時無呼吸症候群
などの呼吸障害、運動機能や体力の未熟などの他に心理的な
問題もかかえる事になります。

集団生活の場で体力や運動能力が未熟であれば
一緒に遊ぶ事ができず、人間関係にも障害が出てきます。
運動会、体育の授業においても大きく影響します。

集団の中で中心的存在になれず、自己を肯定する気持ちがなくなり、
いじめの対象にされたり、不登校にまでなっていきます。

やがて大人になった時、肥満というだけで就職が不利になったり
パートナーを得ることが困難になります。

子供の肥満は一般的に過保護で放任の家庭である事が
多いといわれています。
子どもの将来のためにも生活習慣を見直し、対策を立てましょう。

2006年04月18日

小児肥満と不登校

子供肥満が精神的なストレスとなり不登校に
つながる事もありますが、肥満が原因で不登校になるのは
まれな事です。しかし、不登校になった子どもが肥満である
ことは、比較的多いです。

それは、何かの理由で不登校になり、家にこもったまま
動く事をせずにいて、食べてばかりで太ってしまい、その太った自分に
劣等感を持って、ますます外に出なくなる。
こういった悪循環に陥ってしまうからと考えられます。

アメリカの中高校生の調べで、肥満児は非肥満児に比べて
3倍以上が、いじめに遭い易かったという報告があります。
そういった偏見が肥満児の精神的なストレスに大きく関わっています。

食事療法、運動療法と合わせて、心理面での対策も必要です。